十坪ジム初石店に、会員からかねて要望があったメーリーちゃん（パワーアシスト付き多動式楕円軌道自転車）が導入されました。この機種は、自動的に楕円軌道でペダルが回転するとともに、座席の高さが自動的にペダリング中に連続的に昇降し、座席の昇降にあわせてハンドルの角度が前方および手前に自動的に移動する仕組みになっています。利用者は、ハンドルを握り、自分で体をひねるように左右にハンドルを操作します。このマシンは、リハビリ用に開発したものですが、プロの競輪選手のお気に入りマシンでもあり、多くの人に人気があります。利用者の様子を観察すると、認知症の傾向のある人や、脳血管障害を持った人では、ハンドルが前方向に倒れる角度に移動すると、「怖い」と感じます。わずかな前傾角度であるにもかかわらず、「怖い」と感じることは、前傾動作に対する姿勢の調整能力が低下しているためであると考えられます。このため、普段の歩行動作においても、姿勢の前傾に対する不安感があるので、歩幅が狭くなり、小刻みな形での歩行動作になってしまうようです。２５ｃｍ（靴の前後長）に満たない歩幅でしか歩けない人は、筋力の衰えというよりは、「前傾姿勢への恐怖感」「前に進むことの不安感」が先行していると思います。メリーちゃんのハンドル角度の移動は、座席シートの上下方向の動きと連動していますが、こうした動きは、脳神経系の姿勢調整能力を改善させるだけでなく、骨盤内の体幹深部筋を様々な方向から刺激することによって、体内深部温度を高める効果があるようです。「こんな運動で、なんでこんなに汗をかくのだろう」という不思議感があります。運動そのものが気持ちよく全身が柔らかくなる面白い運動マシンなので、メリーちゃんに一度でも乗ったことのある人にとってお気に入りの人気マシンになっています。
| 06:54
前の記事
2019年08月15日
次の記事
2019年09月21日
コメント