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健身塾で教える「良い姿勢」

「良い姿勢」とは、
     健身塾で教える良い姿勢

子どもたちに良い姿勢を教えることが学校教育の中で少なくなっているようだ。
昔の学校教育では、良い姿勢とは、「気をつけ」の姿勢であると考え、小学校の朝礼では、盛んに「気をつけ」「休め」の姿勢が繰り返された記憶がある。また、椅子に座った姿勢では、首筋から背中に30㎝の物差しを差し入れて、まっすぐにするような教育がおこなわれた。
近年、そうした教育を受けた大人たちも「良い姿勢」を忘れがちであり、「立ち姿の美しさ」を忘れがちである。健身塾では、体操の中で「良い姿勢」をつくる指導を行っている。多くの人が、「良い姿勢」に興味を示すことから、「良い姿勢の作り方」の指導内容を解説した。

1.「良い姿勢」のかたち  いわゆる「気をつけ」の姿勢

立位の「良い姿勢」では、左右の踵が付けられ、左右の膝がついた状態で両脚がまっすぐに伸び、骨盤はやや後傾した状態で骨盤の幅が広がり、腰がすっきりと伸び、胸を張って左右の肩甲骨が後ろで近寄り、胸郭がやや上に向きで、両肩が後ろに軽く下げられた状態で、首はまっすぐに伸ばし、下あごが軽く引き締められ、顔が正面を向いた姿勢、という表現になる。
良い姿勢をつくる手順(段階)を詳述すると次のようになる。

姿勢1(両足踵つけ).男性では、両足のつま先を45度に開き、両足の踵をつける。女性では、両足のつま先をそろえて、両足のくるぶしをつける。
姿勢2(両膝つけ).姿勢1の状態で、両膝をぴったりとつける。
両膝がつかない場合の原因は、①膝がO脚の状態で離れている、②太ももの内側の筋肉が太く張っている、③太ももの内側に脂肪がついて太くなっている。
対策:膝を軽く伸ばした状態で、尻を後方に引いて上体を前傾させると、左右の膝をつけることができる。左右の膝がつかない場合でも、この姿勢をとると左右の膝が近づく。この姿勢を、「前傾膝寄せ姿勢」と呼称する。
  姿勢3(骨盤・上体起こし).「前傾膝寄せ姿勢」から、両膝をつけた状態で、太ももの筋肉を緊張させたまま、静かに「骨盤を後傾」させながら、腰を伸ばすように上体を引き起こす。
姿勢4(骨盤幅開き)、姿勢3の状態から、骨盤の左右幅(腸骨前上棘の左右距離)が広がるように、仙腸関節を開くように中殿筋(お尻の上端)に力を入れ、仙骨を前に押し出すようにしながら、胸郭を張り、肩幅が広くなるようにする。
姿勢5(肩甲骨寄せ).姿勢4から肩をいからせて背中の後ろ側で左右の肩甲骨をできるだけ近寄せた後、肩の力を抜いて、腕を体の側面に沿ってまっすぐに下ろす。
姿勢6(正面向き).姿勢6から、首をまっすぐに立て、下あごをやや引いた形で、正面を向き、後ろ頭の頭頂が真上に引っ張り上げられるような感じで、後ろ側の背筋を伸ばす。
肘と手首はまっすぐに伸ばし、指先は中指の先を体側に沿わせて真下に伸ばす。