体幹回しの運動 健身塾における「体幹回し運動」(健身塾体操その1)
体を柔らかくするために、両手を腰に当てて腰を前や横方向に押したり、回したりする運動が良く行われています。このことによって腰回りの痛みや体の硬さを和らげることができます。
健身塾の体操では、「体幹回し運動」を重視しています。
「体幹回し運動」とは、片足に体重を乗せた状態で、体重を乗せた側の股関節や骨盤、脊柱をいろいろな方向に動かしして柔軟性を高めます。「体幹回し運動」では、股関節の高さ、わき腹(みぞおち)の高さ、脇下(胸骨角)の高さ、の3段階の高さレベルで、それぞれゆっくりと体幹を回します。
「体幹回し運動」の基本姿勢
「体幹回し運動」の基本姿勢として、「右体軸」姿勢と「左体軸」姿勢をとることが必要です。
「右体軸」姿勢とは、右足に体重をのせ、右側の足首、膝、腰、肩(腕の付け根)が一直線の軸になるように立った姿勢です。左足は、浮かさずに軽く床についた状態にします。
「左体軸」姿勢とは、左足に体重をのせ、左側の足首、膝、腰、肩が一直線の軸になるように立った姿勢です。右足は、浮かさずに軽く床につけます。
「体幹回し運動」の手順
1.「体幹回し運動」Ⅰ(股関節の高さレベル)
股関節の動きの自由度を高めることを目的にします。股関節は、大腿骨の大腿骨頭(先端が丸くなった部分)が骨盤の寛骨臼に組み合わされるような形になっているので、骨盤をいろいろな方向(角度)に動かすことに応じて大腿骨も球型状の先端で対応してくれる関節の構造になっています。
「体幹回し運動」では、左右の肩を左右に大きく傾けずに行うようにします。
また、体が正面を向いた形から、動きの方向は、次のように表現します。
前(正面に向かう)、後ろ(背面に向かう)、横外(体の外側に向かう)、横内(体の内側に向かう)、および斜め方向(斜め内前、斜め外前、斜め外後ろ、斜め内後ろ)
第1段階(右腰)
① 股関節を横外へ:「右体軸」姿勢から、左右の肩はできるだけ傾かないようにして、右の股関節ができるだけ右横外に出るように、骨盤をゆっくり押し出す。5秒間ほど押し続けた後、骨盤を元のまっすぐな位置に戻す。
② 股関節を横内側へ:右足に体重を乗せたまま、右股関節の大腿骨が横内側に入り込むように骨盤を傾けて、股関節を横内方向に押す。5秒間ほど押した後、元に戻す。
③ 股関節を前へ:右足に体重を乗せたまま、骨盤をややひねる形で、右の股関節を前方へ押し出す。5秒間ほど押した後、骨盤を元に戻す。
④ 股関節を後ろへ:右足に体重を乗せたまま、骨盤を後ろにひねる形で、右側の股関節を後方に押し出す。5秒間ほど押した後、骨盤を元に戻す。
(左腰)
体重をのせる体軸足を変え、「左体軸」姿勢から、同様に行う。
(骨盤を「左横外」に押し出す。次に「横内」に押し入れる。次に「前」に押し出す。「後ろ」に押し出す。)
第2段階(斜め前後方向へ)(右腰)
股関節を斜め方向に押し出す:「右体軸」姿勢で、右腰をひねりながら、①斜め内前に押し出す。②斜め外前に押し出す。③斜め外後ろに押し出す。④斜め内後ろに押し出す。
(左腰)
体軸足を左側に変え、「左体軸」姿勢から、同様に行う。
(左腰を斜め内前、斜め外前、斜め外後ろ、斜め内後ろ、の順に押し出す。)
第3段階 (時計回りの体幹回し運動)
① 「右体軸」姿勢から、骨盤を斜め内前に押し出した姿勢から、右腰で大きな円を描くように、前(正面)、斜め外前、横外、斜め外後ろ、後ろ、斜め内後ろ、横内、斜め内前、前(正面)と順番に「時計回り」に骨盤(腰)を回す。
② 体軸足を左に変え、左の骨盤を、斜め内前から、前(正面)、斜め外前、横外、斜め外後ろ、後ろ、斜め内後ろ、横内、斜め内前、と「反時計回り」に骨盤を回す。
(もう一度、時計回りの運動を「右体軸」で行い、反時計回りの運動を「左体軸」で行う)
2.「体幹回し運動」Ⅱ(脇腹の高さレベル)
①「右体軸」姿勢から、脇腹(みぞおち)の高さレベルで、脇腹が横に張り出すような形を作りながら、体幹を時計回りに回す。
②「左体軸」姿勢を取り、左の脇腹が横に張り出すような形を作りながら、体幹を反時計回りに回す。
3. 「体幹回し運動」Ⅲ(脇下の高さレベル)
① 「右体軸」姿勢で、両脇が開くように肘を上げて腕を真横に開き、脇下のレベルで、肩甲骨を浮かし、脇の下の肋骨が、自由に動く状態をつくり、肋骨全体を、斜め内前、前、斜め外前、横外、斜め外後ろ、後ろ、斜め内後ろ、横内、斜め内前、の順番で、時計回りに回す。
② 「左体軸」姿勢を取り、左足に体重を乗せて、体幹を反時計回りに回す。
③「右体軸」の時計回りと、「左体軸」の反時計回りの運動を交互に行う。
4.「体幹回し運動」Ⅳ(総合的な高さレベルの移動)
①「右体軸」の姿勢から、「体幹回し運動」を、股関節レベル、みぞおちレベル、脇の下レベル、と順番に、高さのレベルを変えて連続的に行う。
写真入りの解説は、次のリンクを参照ください
青山優子の健身体操その2
体を柔らかくするために、両手を腰に当てて腰を前や横方向に押したり、回したりする運動が良く行われています。このことによって腰回りの痛みや体の硬さを和らげることができます。
健身塾の体操では、「体幹回し運動」を重視しています。
「体幹回し運動」とは、片足に体重を乗せた状態で、体重を乗せた側の股関節や骨盤、脊柱をいろいろな方向に動かしして柔軟性を高めます。「体幹回し運動」では、股関節の高さ、わき腹(みぞおち)の高さ、脇下(胸骨角)の高さ、の3段階の高さレベルで、それぞれゆっくりと体幹を回します。
「体幹回し運動」の基本姿勢
「体幹回し運動」の基本姿勢として、「右体軸」姿勢と「左体軸」姿勢をとることが必要です。
「右体軸」姿勢とは、右足に体重をのせ、右側の足首、膝、腰、肩(腕の付け根)が一直線の軸になるように立った姿勢です。左足は、浮かさずに軽く床についた状態にします。
「左体軸」姿勢とは、左足に体重をのせ、左側の足首、膝、腰、肩が一直線の軸になるように立った姿勢です。右足は、浮かさずに軽く床につけます。
「体幹回し運動」の手順
1.「体幹回し運動」Ⅰ(股関節の高さレベル)
股関節の動きの自由度を高めることを目的にします。股関節は、大腿骨の大腿骨頭(先端が丸くなった部分)が骨盤の寛骨臼に組み合わされるような形になっているので、骨盤をいろいろな方向(角度)に動かすことに応じて大腿骨も球型状の先端で対応してくれる関節の構造になっています。
「体幹回し運動」では、左右の肩を左右に大きく傾けずに行うようにします。
また、体が正面を向いた形から、動きの方向は、次のように表現します。
前(正面に向かう)、後ろ(背面に向かう)、横外(体の外側に向かう)、横内(体の内側に向かう)、および斜め方向(斜め内前、斜め外前、斜め外後ろ、斜め内後ろ)
第1段階(右腰)
① 股関節を横外へ:「右体軸」姿勢から、左右の肩はできるだけ傾かないようにして、右の股関節ができるだけ右横外に出るように、骨盤をゆっくり押し出す。5秒間ほど押し続けた後、骨盤を元のまっすぐな位置に戻す。
② 股関節を横内側へ:右足に体重を乗せたまま、右股関節の大腿骨が横内側に入り込むように骨盤を傾けて、股関節を横内方向に押す。5秒間ほど押した後、元に戻す。
③ 股関節を前へ:右足に体重を乗せたまま、骨盤をややひねる形で、右の股関節を前方へ押し出す。5秒間ほど押した後、骨盤を元に戻す。
④ 股関節を後ろへ:右足に体重を乗せたまま、骨盤を後ろにひねる形で、右側の股関節を後方に押し出す。5秒間ほど押した後、骨盤を元に戻す。
(左腰)
体重をのせる体軸足を変え、「左体軸」姿勢から、同様に行う。
(骨盤を「左横外」に押し出す。次に「横内」に押し入れる。次に「前」に押し出す。「後ろ」に押し出す。)
第2段階(斜め前後方向へ)(右腰)
股関節を斜め方向に押し出す:「右体軸」姿勢で、右腰をひねりながら、①斜め内前に押し出す。②斜め外前に押し出す。③斜め外後ろに押し出す。④斜め内後ろに押し出す。
(左腰)
体軸足を左側に変え、「左体軸」姿勢から、同様に行う。
(左腰を斜め内前、斜め外前、斜め外後ろ、斜め内後ろ、の順に押し出す。)
第3段階 (時計回りの体幹回し運動)
① 「右体軸」姿勢から、骨盤を斜め内前に押し出した姿勢から、右腰で大きな円を描くように、前(正面)、斜め外前、横外、斜め外後ろ、後ろ、斜め内後ろ、横内、斜め内前、前(正面)と順番に「時計回り」に骨盤(腰)を回す。
② 体軸足を左に変え、左の骨盤を、斜め内前から、前(正面)、斜め外前、横外、斜め外後ろ、後ろ、斜め内後ろ、横内、斜め内前、と「反時計回り」に骨盤を回す。
(もう一度、時計回りの運動を「右体軸」で行い、反時計回りの運動を「左体軸」で行う)
2.「体幹回し運動」Ⅱ(脇腹の高さレベル)
①「右体軸」姿勢から、脇腹(みぞおち)の高さレベルで、脇腹が横に張り出すような形を作りながら、体幹を時計回りに回す。
②「左体軸」姿勢を取り、左の脇腹が横に張り出すような形を作りながら、体幹を反時計回りに回す。
3. 「体幹回し運動」Ⅲ(脇下の高さレベル)
① 「右体軸」姿勢で、両脇が開くように肘を上げて腕を真横に開き、脇下のレベルで、肩甲骨を浮かし、脇の下の肋骨が、自由に動く状態をつくり、肋骨全体を、斜め内前、前、斜め外前、横外、斜め外後ろ、後ろ、斜め内後ろ、横内、斜め内前、の順番で、時計回りに回す。
② 「左体軸」姿勢を取り、左足に体重を乗せて、体幹を反時計回りに回す。
③「右体軸」の時計回りと、「左体軸」の反時計回りの運動を交互に行う。
4.「体幹回し運動」Ⅳ(総合的な高さレベルの移動)
①「右体軸」の姿勢から、「体幹回し運動」を、股関節レベル、みぞおちレベル、脇の下レベル、と順番に、高さのレベルを変えて連続的に行う。
写真入りの解説は、次のリンクを参照ください
青山優子の健身体操その2